自由な束縛



















緑があふれ
目が眩みそうな太陽光。

もう蝶が翔んでいるんだな、と
改めて気付く、風。




ひらひら。
手にとまれば
蜜は何処かと探す仕草。
つかずはなれず。
紋白蝶達が光を背負う。









どこまで続く?
緑の海。
風が吹く度、
眩暈が押し寄せ、
世界が果てるまで、
拙く
浅はかに
自我を放出されれば。

軽く思い起こせるように、Deja vu、
一致する、this time。











ずっと
つかまらない一羽の白い蝶。
一際陽気に
どこまでも
どこまでも
己の白さを誇示しているかの様で、
笑えるけど、
目が離せない。
目が離せない。





鱗粉に魘され
心酔した
この手が何時しか、

滞らないように。
伸ばして、
追いかける。
失わないように。
決して失わないように。



いつまでも囚われて。
囚われたままで。




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風が強くて、目を細めた。
新緑が眩しい所為もあったのかもしれない。

澄んだ空気。
肺を満たす快さ。
気温が次第に高くなって、汗ばむ程に。






つと、腕の中の華奢な躯が、
風のようにすり抜ける。



『空気みたいだ』




今更、何度思い馳せても、
存在を留めておけない、
軽くてしなやかな蝶の羽根。

きらきらと。


それはいつもの事だから。
別段追いかける事はせず、目は離さず、
ただ、見守っていた。



同類を見つけたその瞳。
紋白蝶達が、
光りを背負いながら、風に舞う。
それと一緒にくるくると舞いながら、
君の幸せな綻びがこぼれる。

















何も望みはしない。
此処にいてくれれば。
その微笑がすべて、
その羽根がすべて。
何も縛れはしない。
此処にいれば。
その微笑に自由を、
その羽根に奔放を。

それを守れる事が、唯一の自分の自尊心だから。




























ふ、と気が遠くなりかけた頃、
踊るのに飽きた気まぐれな蝶が、
背中から飛び込んで来る。

しがみ付いた呼吸が、
背中にぴったりと、
合わせた目線に、違う笑みが洩れた。

あまりに夢中だったのか、
乱れた髪。
それを正しながら、
再びこの腕の中へ

『おかえり』


ぎゅ、と力を込め、
それで更に、確信する。
自分が、如何に蝶を追いかけている子供と同じなのかを。

つかまらない白い蝶を抱き締めたくて。












風がびゅっと吹いた。
空が遠くて、
ふと眩暈に似た感覚に見舞われた。

逃がさないように。
腕からすり抜けていかないように。
いつまでも離れないように。
この腕は
昆虫採集をする子供の手より頑なに、
しっかり握り締めるんだ。
その羽根を。

















いつでも。

跳んで行ってしまいそうで、
つかまえるのが大変で、

その鱗粉に惑わされたままの
ちっぽけな俺。


































帰路の大きな赤い太陽を見つめながら、
不安だから、手をつないで、
きっとずっとそのままで、
遠い空を描いてる。

君のその目線には何が映ってるのか、
無性に知りたくなって、
夕焼けに赤く染まった顔を覗いた。

『??』


思いもかけず、ぶつかり合う、視線。

向けられた微笑に、驚くのは自分。
まるで読まれていて、いつも先を超される自分。
君をつかまえられない、情けない自分。

いつでも繋ぎ止めておきたいのに、
悪戯に舞い上がり、着地する。


その自由な浮遊を束縛したい、のに。




その瞳に映る自分を確認しつつ、
それが嘘にならないために、
握った手に力を込めた。
ずっと逃がしたくない、
そう思うから。
















「ねぇ」

歩く速度はゆるめないままで。
草原が心地好く足に絡みついて来る。













「ずっと、この手を離さないでね?」





























返事は言葉にならないから。
ただ、指を深く絡めた。



いつだってそう、
分かってる。
全部分かってるくせに。

それを俺に言わせなくても、
分かってるくせに、
言葉にする、君は

卑怯者。



その罪の無い君の言葉が
いつでも、
その自由な浮遊で
いつまでも。



やわらかく、俺を縛り続けるから。





いつまでも抜け出せない。

がんじがらめで妄想的になる。
視線を離せずどこまでも囚われる。










心地好い、君の無邪気な束縛。








*Chain* 2005-2002.T・U・E.WhiteBox.Rin Inoue.Josefine-kainahime



駄目だぁぁ〜〜。
文才のなさが分かりますわ、自分で・・。
何じゃこりゃあ(汗


あの・・コレはですね、
ごじょりんがカミちゃんを
束縛したがってる(語弊があるが)ようで、
実はその逆で、
束縛されてるのがごじょりん、
って言うのをかきたかったらしい。
ってか、↑の文自体意味がわからん。
能動態と受動態ですよ(は?)
"したい"んでなくて"されてる"と。
あああ・・・もう変解説はヤメです(苦
その最後のキメを上手く書けなかった
自分が悪いです。


自分的に、この二人って、
カミちんのがリードしてるってか、
上に立ってるよーな気がするんすよ。
んなもんで、今回情けないごじょりんに
焦点をあててみました(笑


って、そんなたいそうなモノ書けてない・・・・。
意味が不明なままで、敗者は去ります(逃






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